ベ ト ナ ム 紀 行
筆者紹介:中央の男性が筆者の深田匡秀先生です。
向かって左側が板倉先生、右側が斉藤先生で、お二人も長薬卒業生です。
この原稿は勤務する薬局の6名で平成13年7月に旅行された内容が「県薬しまね第68号」に掲載されました。筆者の了解のもと、山陰支部のホームページにも掲載を依頼しました。(平成14年1月)
1日目:関空より、ホーチミン経由ハノイへ

 
この日の飛行機移動時間は7時間半!大阪からホーチミンまで5時間半、その後ホーチミンからハノイまで、2時間。いやー1日中飛行機に揺られっぱなしでした。ベトナム航空の飛行機なんて大丈夫だろうか?すぐ故障しそうだな・・・・といった、偏見ともとれる心配をよそに、いたって快適な乗り心地でした。驚いたことに、ベトナムの客室乗務員や空港職員の女性の方は皆、アオザイといってベトナムの民族衣装を着ていました。日本でいうところの着物でしょうか?想像してみてください、空港で働く人が皆、着物を着ていたら・・・・もう、ベトナムモードに一発でなります。「ベトナムにきたーっ!」という感じです。でも、悲しいかな日本では今、ベトナムが大人気、まわりは日本人だらけでした。自分たちもそのブームにのった一員なのでしょうがないですが。
 首都ハノイの空港に到着したのは、18:30(日本との時差は2時間)そこからホテルまで約1時間、ワゴン車で移動したのですが、その1時間が濃かった!なんか空気はどんよりとよどんだ感じだし、道は人、車、バイク、自転車、牛まで入り乱れてすごいことになっている。クラクションは常に鳴りっぱなしでやかましいのなんのって・・・・信号もなくみんな好き勝手に交差点に入ってくる。I氏がこんなところを運転したら4、5人はひき殺しているだろうといった状態。障害物が次から次へと出てくるTVゲームの中でカーチェイスをやっている感じで、事故が起きていないのが不思議。こんなとこで後4日も過ごすのかと思うとちょっぴりゲンナリ。
2日目:ハノイ

 日系のホテルだったため、ホテルの中には日本語だらけ。ほんとに海外にきているのだろうかと思いつつの2日目スタート。
 この日は朝、ベトナムの英雄ホーチミンさんの廟を見学し、車で3時間半かけ世界遺産の1つに選ばれているハロン港へ。ハロンとは竜が舞い降りるという意味らしく、その言葉どうり、様々な形の岩が連なっていて神秘的なムードが漂っているところでした。その湾内を貸切船でクルージング・・・・途中、船の上で水上生活をしている人達があれ買え、これ買えと魚やシャコやフルーツなどを乗せた船をくっつけてくる。まあ、向こうも生活がかかっているので仕方ないが、いつでも商売してのに少々うんざり。きっと、日本人はいいカモとなっているのでしょう。そーいえば、ここに来る途中でトイレ休憩に寄った織物工場でも、店員さんの口グセは「オトーサン、コレカワイイネ」だった。
 3時間にも及ぶ大(?)クルージングも終わり、再びハノイの町へ。車窓からの眺めはまるで斐川町のそば庄から出雲空港に向かってはしっているような感じでした。道は一直線まわりはたんぼ・・・・途中道端でベトナムのフルーツを買って食べたり、道で散髪している人(1回100円くらい、さすがにやってもらう勇気はなかった・・・・)を見たりと、それなりに楽しかった道中でした。
 夜、夕食も食べ、人形が水の上をちょこちょこコミカルに動きまわる伝統の水上人形劇も見学し、さあホテルに帰ろうと外に出ると大雨が降っていた。この雨がのちのちとんでもないことになるとは知らず、街角にあるカフェのデザート、ツェー(ぜんざいに似たもの?)を食べにいく。そこは、観光客向けでなく現地の人用の店。でてきたツェーには、あきらかに水道水から作った大量の氷が乗っている・・・・あれほど水道水は飲むなと言われたのに・・・・せっかくここまできたのだから、そうなったらそうなった時だと食べる!(いやー、やっぱりくらった・・・・ベトナムの水道は蛇口から天然の0キソベロンでも流してるんじゃないかと思ってしまうくらい・・・・薬局から持っていった薬のお世話になる。)
 車に戻ろうとすると・・・・さっきまで歩道だったところが水深10cm位の川になっている!!!そう、大雨で洪水の一歩手前に!町が水につかっている。車に乗ろうとするわずか3mくらいで、ずぶぬれに。雨季だったので雨の覚悟はしていたが、ここまですごいのはここでもそうは体験できないらしい。水の中を走る車はまさい水陸両用車!ザブザブ進んで行くが、水深が深いところがたくさんあり、いろんな道を迂回して行ったり来たりしている。「ベトナムでは車は高価なものなのに、マフラーから水が入って故障しないかな?」
「このまま、無事ホテルまでたどりつけるだろうか?」と心配する運転手さんと係員を尻目に、大喜びしている数名・・・・「わぁーすっごーい!」「外を歩きたーい」などなど。
 なんか得した気分に浸かりつつ、車はホテルに無事到着。
3日目:ハノイ

 起きてみると昨晩の大雨がうそのようにあがっている。さすがに、道路は所々川になっていて昨日の面影を残してはいる。 この日は、午前中ひたすらショッピング。値段交渉もだんだん板についてきた。途中、町の中にあった薬局に押しかけ無理矢理国際交流を図る。置いてある物は……○ルタン、○ーロックス、○リスロなどなど、お馴染みの物も多く、ショーケースの中にも山積みに置いてあった。
 ベトナムでは、人口の10%位を占める公務員の人くらいしか保険をもってなく、あとの90%の人々は病院で指示書みたいなものをもらってきて、それをもとに薬局で薬を買うらしい。勿論、医療設備も遅れているし、医薬品も不足しているとのこと。外国人向けには、大手保険会社などの会員制病院みたいなのがあって、そこは繁盛しているそうです。
 さて、ベトナムの薬局視察も達成したし、一行は戦後すぐの日本(自分は昭和51年に生まれたので知らないが)のような首都ハノイの街を満喫し、夜、飛行機で経済の中心ホーチミンへ。
4日目:ホーチミン 

 ホーチミンに着いてまずビックリしたことは、あまりの大都会ぶり!一歩路地に入るとベトナムって感じだが、表通りは「ここは福岡か!」と言うような松江よりはるかに大都会。すごく栄えてて正直ベトナムをなめてました。なんでも、ホーチミン市は人口600万人!自転車・バイクは250万台!と、首都の倍近い規模。人々の服装もまるで違う。ここでは皆、サンダルではなく、靴をはいている……おまけにベトコン帽(ベトナムコンバットのヘルメット)をかぶっている人なんかいやしない。(自分はお土産に買ったこの帽子が気に入ってずっとかぶっていたが、こっちのホテルでは笑われた。)ハノイでは普通に皆かぶっていたのに……カルチャーショックを受ける。でも、ベトナムらしさを満喫するならハノイが絶対お薦め!
 この日は、元大統領官邸である「統一会堂」や「戦争犯罪博物館」、「歴史博物館」、「サイゴン大教会」などを回り
観光客らしき行動をして、ベトナムの歴史についてじっくり考えさせられました。
最終日:ホーチミン

 ベトナムも今日でお別れ、この日は夕方まで終日自由行動。
 女性陣は、買い物、エステなどに出かけ、自分と県薬副会長 I氏はお一人様100$のゴルフツアーへ。初の海外ゴルフのためドキドキ。(海外に行ったのも初めてだから当然なんだが……)ここベトナムカントリークラブは川沿いのコースと聞いていたので河川敷みたいなとこかと思っていたら、意外に(?)立派なコース!値段も日本でするのと変わらない……ゴルフをするのは皆、金を持っている外国人。高いのも当然かと納得。
 8時、隣が軍事演習のため、発砲音を聞きながらの第一打。最初のうちは涼しく、プロみたいに1人につきそれぞれキャディーが付くため、同じ位の年のキャディーさんと片言の英語で会話(半分くらいしか通じなかったろうが)しながら、楽しくプレー。だが、だんだん猛暑が襲ってきて最後は口数も少なく黙々と玉を打ってた。ガラガラだったので3時間位で終了。10年くらい昔のおんぼろ貸クラブ(途中で1本折れた!)でやったのだが、結果は2人ともまあいつもどおりのスコア……高性能クラブにお金をつぎ込む自分が少し悲しくなった……
 帰り道、送迎をしてくださった係員に、I氏いろいろ質問攻撃。なんでもここホーチミンでは1ヶ月の生活費が100$くらい(ゴルフ代といっしょ!)かかるが、公務員の給料は70〜80$くらい。だから多くの人は、せっせとアルバイトをしているらしい。勤務時間が7:30〜15:30。それが終わると、教師は自宅で塾を開き、医師(ベトナムでは医師は皆、公務員)も自宅で診察(診察1$、薬代2$)を行い、警察官にいたっては賄賂を受け取って犯罪を見逃す……勿論、皆が皆そうではないだろうが。商売をしている人達は、「外国人から金を取れ!」が合言葉になっているみたい。ほんと、いいカモになってしまっている。
 夕方までホテルでゴロゴロ(非公開)した後、皆でベトナム最後のディナーに出かける。なんと最後を飾るのは、「○ッテリア」。いいかげんベトナム料理に飽き飽きしていたので、ハンバーガーは新鮮で美味しかった。安全そうだし……
 ここまでくると、さすがに皆お疲れモード。夜の飛行機でベトナムを後にし、目覚めるとそこは日本だった。大阪の空気が何と美味しく感じられたことか……
(完)
プロローグ:
 半年前の記憶をもとにこの文章を書きましたので、一部、事実と反する内容があるかもしれませんがご承知下さい。また、拙い文章を最後まで読んでいただき有り難うございました。
 次回作は数年後に「イタリア紀行」でも書けるといいなと思います。
 この原稿は「県薬しまね 第69号」に掲載されたものです。筆者の了解のもと長薬同窓会山陰支部のホームページにも掲載させて頂きました。
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